BigQuery は、Google が提供するペタバイト規模のデータ ウェアハウス ソリューションです。Looker Studio は BigQuery とネイティブに統合されており、BigQuery データの分析と可視化に使用できます。
実装手順
BigQuery データを Looker Studio に取り込む方法は複数あります。
- Looker Studio UI でネイティブ BigQuery コネクタを使用する
- コミュニティ コネクタの機能を開発して使用する
Looker Studio UI でネイティブ BigQuery コネクタを使用する
Looker Studio のネイティブ BigQuery コネクタを使用して、BigQuery テーブルや特定のクエリを可視化できます。Looker Studio 内から BigQuery でテーブル全体を取得することも、カスタムクエリを実行することもできます。Looker Studio のエクスプローラ機能を使用して、BigQuery データの探索的分析を行うこともできます。
このアプローチは、次のようなユーザーに役立ちます。
- 探索的分析を行っているユーザー
- SQL に精通しており、独自のクエリを作成できるユーザー
- データに精通しており、一から視覚的にわかりやすく示す方法を知っているユーザー
例: BigQuery からの出生率データのクエリ
このガイドでは、エンドユーザーが Looker Studio UI から Looker Studio のネイティブ BigQuery コネクタを使用して、BigQuery データを可視化する方法について説明します。この例では、BigQuery の natality サンプル テーブルに対してクエリを実行し、テーブル全体を Looker Studio に取得します。
例: BigQuery、App Engine、Looker Studio を使用した BI ダッシュボードの構築
Looker Studio と BigQuery を使用して BI ダッシュボードを作成する方法では、App Engine を使用して BigQuery データを事前集計し、Looker Studio で可視化する方法について説明します。
コミュニティ コネクタの機能を開発して使用する
BigQuery からデータを取得するコミュニティ コネクタを開発することができます。このアプローチは、ネイティブ コネクタを使用するよりも次のような利点があります。
- 既存のクエリをコネクタに組み込むことができます。正確なクエリを取得するために、ユーザーは独自の SQL を記述したり、SQL スニペットをコピーして貼り付けたりする必要はありません。さらに、クエリをパラメータ化することで、ユーザーがコネクタ設定を介して入力を提供し、クエリをカスタマイズできるようにすることが可能です。
- サービス アカウントを使用して、請求を一元化できます。ユーザーは Google Cloud Platform 請求アカウントにアクセスする必要はありません。
- ユーザーは既製のテンプレート レポートを使って、独自のデータのレポートを作成できます。
- 独自のキャッシュ レイヤを実装して、BigQuery のコストをコントロールすることができます。
コミュニティ コネクタでは、次の 3 つの方法で BigQuery データにアクセスできます。
以下の表は、各アプローチの長所と短所をまとめたものです。
| Looker Studio の Advanced Services | Apps Script BigQuery Service | BigQuery REST API | |
|---|---|---|---|
| リファレンス | Looker Studio の Advanced Services | Apps Script BigQuery サービス | BigQuery REST API |
| データのフロー | BigQuery > Looker Studio | [BigQuery] > [Apps Script] > [Looker Studio] | [BigQuery] > [Apps Script] > [Looker Studio] |
getschema でサポートされる計算フィールド |
○ | ○ | ○ |
| サービス アカウント/カスタム アクセス制御で使用できる | ○ | ×（有効なユーザーの認証情報が適用されます） | ○ |
| フィルタは自動的に プッシュダウンされ | ○ | 省略可 | 省略可 |
getData で追加のデータ変換が必要 |
省略可 | ○ | ○ |
| 取得したデータは Apps Script でアクセス可能 （追加の変換が可能） |
× | ○ | ○ |
| カスタム キャッシュのサポート | × | はい | はい |
| UrlfetchApp Quota を適用 | × | × | はい |
| 実装例 | 世界銀行のデータコネクタ | Apps Script BigQuery サービス | Chrome UX コネクタ |
BigQuery から取得したデータを変換する必要がある場合や、カスタム キャッシュを使用する場合を除き、ほとんどのユースケースでは Looker Studio の Advanced Services を使用できます。