ステークホルダー

ML プロジェクトには、さまざまなレベルの関与と責任を持つ複数の関係者がいます。適切なソリューションの開発、期待の管理、最終的には ML の実装の成功には、関係者との早期の関与と効果的なコラボレーションが不可欠です。

できるだけ早く、プロジェクトの関係者、期待される成果物、希望する連絡方法を定義します。

関係者と、ML ソリューションの要素を承認する必要がある他のチームには、必ずこれらの担当者のリストを含めてください。

成果物

関係者ごとに、プロジェクトのフェーズごとに異なる成果物を期待できます。一般的な成果物のリストは次のとおりです。

  • 設計ドキュメント。コードを作成する前に、問題、提案するソリューション、考えられるアプローチ、考えられるリスクについて説明する設計ドキュメントを作成することがよくあります。通常、設計ドキュメントは、プロジェクトの関係者からフィードバックを受け取り、質問や懸念に対処する手段として機能します。

    ML 設計ドキュメント テンプレートの例については、go/ml-design-doc-example をご覧ください。

  • テスト結果。テストフェーズの結果を伝える必要があります。通常、次の情報を含めます。

    • ハイパーパラメータと指標を含むテストの記録。
    • 特定のチェックポイントにおけるモデルのトレーニング スタックと保存済みバージョン。
  • 本番環境に対応した実装。モデルのトレーニングとサービングのための完全なパイプラインは、主な成果物です。このフェーズでは、将来のエンジニアのために、モデリングの決定、デプロイとモニタリングの詳細、データの特性を説明するドキュメントを作成します。

プロジェクトの各フェーズでの関係者の期待値について、早期に関係者とすり合わせる必要があります。

留意点

場合によっては、関係者が ML の複雑さと課題を理解していないことがあります。そのため、プロジェクトの優先順位付けと実施が難しくなる可能性があります。たとえば、一部のステークホルダーは、ML は従来のソフトウェア エンジニアリングの手法に類似しており、決定論的な結果をもたらすと考える場合があります。プロジェクトの進行が停滞する理由や、プロジェクトのマイルストーンが非線形である理由を理解していない場合があります。

ステークホルダーの期待値を管理するには、プロジェクトの各ステージで複雑さ、期間、成果物を明確にすることが重要です。