サーバーサイド タグ設定

サーバーサイド タグ設定を利用すると、ウェブサイトやアプリで行っていた測定タグの処理を、Google Cloud Platform(GCP)や任意のプラットフォーム上に設けたサーバーサイド処理コンテナへと移行させることができます。クライアントサイドのタグと比べ、サーバーサイドでのタグ設定には次のようなメリットがあります。

  • パフォーマンスの向上: ウェブサイトまたはアプリ上での測定タグが少なくなるため、クライアントサイドで実行するコードが減少します。
  • セキュリティの強化: お客様が管理するサーバーサイド環境でデータを収集し配布することで、訪問者データの保護が強化されます。データはクラウド インスタンスへ送信された後、他のタグによって処理され、転送されます。

サーバーサイド タグ設定を開始するには:

  1. タグ マネージャーのサーバー用コンテナを作成します。
  2. タグ設定サーバーをセットアップします。

タグ マネージャーのサーバー用コンテナを作成する

サーバーサイド タグ設定を使用するには、タグ マネージャーのサーバー用コンテナを新規に作成します。

  1. タグ マネージャー アカウントで、新しいコンテナを作成します。
    1. [アカウント] セクションで、使用するアカウントの名前の横にある その他の操作メニュー をクリックします。
    2. [コンテナを作成] を選択します。
  2. [ターゲット プラットフォーム] で [Server] を選択します。
  3. [作成] をクリックします。

タグ設定サーバーを設定するダイアログが表示されます。このプロセスについては、次のセクションで詳しく説明します。

タグ設定サーバーをセットアップする

サーバー コンテナを作成したら、次はタグ設定サーバーをデプロイします。注: 後でこの画面に戻るには、上部バーのコンテナ ID をクリックするか、[管理] タブ > [コンテナの設定] > [タグ設定サーバーを設定する] の順に選択します。

デプロイ方法は次の中から選択できます。

  • 自動プロビジョニング(推奨): [タグ設定サーバーを自動的にプロビジョニングする] を選択すると、Google タグ マネージャーにより新しい GCP プロジェクトと Cloud Run タグ設定サーバーが自動的にセットアップされます。既存の GCP プロジェクトを使用する場合は、Cloud Run のセットアップ ガイドに沿って操作してください。
  • Google 以外のインフラストラクチャを使った手動プロビジョニング: 使用するサーバー ソリューションを独自に選びたい場合は、手動セットアップ ガイドに沿って操作してください。

サーバー ドメインを設定する

新しいタグ設定サーバーのデフォルト URL は、uc.a.run.app 上の URL になっています。Cookie のプライバシーと耐久性を高めるには、タグ設定サーバーにはウェブサイトのサブドメインをポイントします。 これにより、タグ設定サーバーは、ページのスクリプトでは認識できない Cookie(HttpOnly Cookie)の読み取りと書き込みを行うことができます。タグ設定サーバーにマッピングするカスタム ドメインをセットアップする方法をご確認ください。

デフォルトの GCP デプロイについて

自動プロビジョニング プロセスを使用してタグ設定サーバーを作成すると、そのサーバーにはデフォルトの設定が適用されます。

タグ設定サーバーを自動プロビジョニングした場合、どの GCP リソースが割り当てられますか?

タグ設定サーバーを自動プロビジョニングすると、Cloud Run にサーバー側コンテナがデプロイされ、そのコンテナを使用して GCP プロジェクトが作成されます。このデプロイでは使用可能なリソース量が制限されます。制限されたトラフィック量をテストする場合にのみおすすめします。

サーバー側コンテナがライブ トラフィックの受信を開始したら、ご利用のサービスに追加のインスタンスを割り当てます。これによって冗長性を確保し、システムダウンや容量制限が生じた際にデータ損失を回避できます。冗長性を確保するため、コンテナごとに 3 つ以上のサービスを構成することをおすすめします。デプロイをアップグレードする方法をご覧ください。

タグ設定サーバーのドメインとは?

デフォルトのデプロイでは Cloud Run サブドメインが使用されます。タグ設定サーバーにはウェブサイトのサブドメインをポイントすることを強くおすすめします。タグ設定サーバーをウェブサイトのサブドメインにマッピングする方法については、こちらの手順をご覧ください。

デフォルトの環境では料金がかかりますか?

単一サーバーを使用する GCP プロジェクトのデフォルト環境では、ほとんどの場合、料金がかかりません。ただし、次のような状況では、単一サーバー環境でも料金が発生します。

  1. GCP 環境で使用する請求先アカウントが、GCP 無料枠からサーバーをプッシュする他のプロジェクトにリンクされている。
  2. サーバーから送信されるトラフィックの量が無料枠の上限を超えている。

Cloud Run 環境をアップグレードすると、サーバー 1 台につき月間 30~50 ドル程度の料金が見込まれます。ネットワーク トラフィックが多ければさらに料金がかかることもあります。

デプロイにインスタンスを追加するにはどうすればよいですか?

デプロイにさらにインスタンスを追加するには、Cloud Run ドキュメントをご確認ください。

最初のリクエストを送信する

最初のリクエストを送信する方法については、サーバーサイドのタグ マネージャーにデータを送信する方法をご覧ください。