Cloud Shell から Spring Boot Java アプリをビルドして起動する

Cloud Shell は、Google Cloud リソースにアクセスできるブラウザベースのコマンドライン ツールです。Cloud Shell を使用すると、システムに Cloud SDK やその他のツールをインストールしなくても、Cloud Console のプロジェクトやリソースを簡単に管理できます。

Cloud Shell を使用して、ブラウザから移動することなく Spring Boot アプリをビルドして起動します。これを行うには、Spring Boot を使用したアプリの構築のサンプルコードを使用します。

前提条件

  • Java プログラミング言語とツールに関する知識
  • Linux の標準的なテキスト エディタ(Vim、Emacs、nano など)に関する知識

演習内容

  • Cloud Shell を使用します。
  • Cloud Shell でシンプルな Spring Boot アプリを作成します。
  • Cloud Shell のコードエディタを使用してアプリを編集します。
  • Cloud Shell からアプリを起動します。

必要なもの

  • Google Cloud プロジェクト
  • ブラウザ(Google Chrome など)

セルフペース型の環境設定

  1. Google アカウントをまだお持ちでない場合は、アカウントを作成する必要があります。Cloud コンソールにログインして、新しいプロジェクトを作成します。

Screenshot from 2016-02-10 12:45:26.png

プロジェクト ID を忘れないようにしてください。プロジェクト ID はすべての Google Cloud プロジェクトを通じて一意の名前にする必要があります(画像の名前はすでに使用されているため使用できません)。以降、この Codelab では PROJECT_ID と呼びます。

  1. 次に、Google Cloud リソースを使用するために、Cloud コンソールで課金を有効にする必要があります。この Codelab の操作をすべて行っても、費用は数ドル程度です。ただし、リソースの使用量を増やしたり、実行したままにしたりすると、費用が増える可能性があります。

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Cloud Shell

この Debian ベースの仮想マシンには、必要な開発ツールがすべて用意されています。仮想マシンは Google Cloud で稼働し、永続的なホーム ディレクトリが 5 GB 用意されているため、ネットワークのパフォーマンスと認証が大幅に向上しています。つまり、この Codelab に必要なのはブラウザだけです(Chromebook でも動作します)。

  1. Cloud Console から Cloud Shell を有効にするには、[Cloud Shell をアクティブにする] をクリックします(環境のプロビジョニングと接続に若干時間を要します)。

Screen Shot 2017-06-14 at 10.13.43 PM.png

Cloud Shell に接続すると、すでに認証は完了しており、プロジェクトに各自の PROJECT_ID が設定されていることがわかります。

gcloud auth list

コマンド出力

Credentialed accounts:
 - <myaccount>@<mydomain>.com (active)
gcloud config list project

コマンド出力

[core]
project = <PROJECT_ID>

Cloud Shell では、デフォルトで環境変数もいくつか設定されます。これらの変数は、以降のコマンドを実行する際に有用なものです。

echo $GOOGLE_CLOUD_PROJECT

コマンド出力

<PROJECT_ID>

なんらかの理由でプロジェクトが設定されていない場合は、次のコマンドを実行します。

gcloud config set project <PROJECT_ID>

PROJECT_ID が見つからない場合は、設定手順で使用した ID を確認するか、Cloud Console ダッシュボードで検索します。

Project_ID.png

  1. 最後に、デフォルトのゾーンとプロジェクト構成を設定します。
gcloud config set compute/zone us-central1-f

さまざまなゾーンを選択できます。詳細については、リージョンとゾーンをご覧ください。

Spring Boot コマンドライン ツールをインストールしたら、新しい「Hello, World」ウェブアプリを初期化してブートストラップできます。

$ curl https://start.spring.io/starter.tgz \
  -d dependencies=web -d baseDir=helloworld | tar -xzvf -

これにより、Maven の pom.xml、Maven ラッパー、アプリのエントリポイントとともに、新しい Maven プロジェクトを含む新しいディレクトリが作成されます。

  1. Cloud Shell メニューの [エディタを起動 ] をクリックして、コードエディタを開きます。
  2. エディタが開いたら、helloworld/src/main/java/com/example/demo/DemoApplication.java ファイルを見つけます。

  1. コードが開いたら、Hello を返す新しい RESTful コントローラを作成します。DemoApplication.java ファイルで、現在のクラス定義に加えて新しい Helloworld クラス定義を追加します。

src/main/java/com/example/demo/DemoApplication.java

package com.example;

...

// Add the import
import org.springframework.web.bind.annotation.*;

@SpringBootApplication
public class DemoApplication {
...
}

// Add the controller
@RestController
class Helloworld {
        @GetMapping("/")
        public String greet() {
                return "Hello!";
        }
}
  1. ファイルを保存します。
  1. Spring Boot プラグインを使用して、Spring Boot アプリを通常どおりに起動できます。
$ cd $HOME/helloworld
$ ./mvnw -DskipTests spring-boot:run

  1. アプリが起動したら、Cloud Shell ツールバーの [ウェブでプレビュー] をクリックし、[ポート 8080 でプレビュー] をクリックします。

ブラウザのタブが開き、起動したサーバーに接続されます。

Cloud Shell から直接新しい Spring Boot Java ウェブアプリをビルドして起動する方法を学習しました。

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