フローティング IP を使用してブロック機能回避サーバーを設定する

はじめに

Outline サーバーが検閲の厳しいネットワークで検出され、ブロックされるという問題に遭遇することは多々ありますが、サーバーが正しく設定されていれば、ブロックされても解除は可能であり、それほど難しくもありません。これを行うために、DNS とフローティング IP を使用します。DNS は、ドメイン名(getoutline.org など)を物理 IP アドレス(216.239.36.21 など)に変換するインターネット テクノロジーであり、フローティング IP は、1 つの Outline サーバーに複数の IP アドレスを割り当てることができるクラウド機能です。

要件

このガイドに従うには、低いレベルの技術スキルが必要です。DNS の基本事項を理解していることは役立ちますが、必須ではありません。概要については、ドメイン名の MDN ガイドをご覧ください。

具体的な例を示すために、DigitalOcean と Google Domains を使用しますが、IP アドレスを割り当てることができるどのクラウド プロバイダ(Google Cloud や AWS Lightsail など)でも、またどのドメイン登録事業者(AWS Route 53 など)でも使用できます。

手順

  1. 次のリストは、サーバーの IP アドレスをローテーションする手順を要約したものです。

  2. ドメイン名を購入します。

  3. ドメイン名がサーバーの IP アドレスを指すようにします。

  4. ドメイン名を使用してアクセスキーを発行します。

  5. フローティング IP をサーバーの Droplet に割り当てます。

  6. 新しい IP アドレスを指すようにドメイン名を変更します。

DigitalOcean 上で Outline サーバーを作成する

実行中の DigitalOcean サーバーがある場合は、次のステップに進みます。

  1. Outline マネージャーを開き、左下の [+] をクリックしてサーバー作成画面を表示します。

  2. [DigitalOcean] ボタンで [サーバーを作成] をクリックし、アプリの指示に従います。

サーバーを作成

サーバーのホスト名を指定する

  1. Google Domains に移動し、[最適なドメインを検索] をクリックします。

  2. 検索バーにドメイン名を入力し、名前を選択します。例として outlinedemo.info を使用しています。

  3. Google Domains の [DNS] タブに移動します。[カスタム リソース レコード] で、[IPV4 アドレス] と表示されているフィールドにサーバーの IP アドレスを入力します。

  4. Outline マネージャーでサーバーの [設定] タブに移動します。[ホスト名] タブに、購入したホスト名を入力し、[保存] をクリックします。これで、今後のすべてのアクセスキーで、サーバーの IP アドレスではなく、このホスト名が使用されるようになります。

ホスト名を設定

サーバーの IP アドレスを変更する

  1. DigitalOcean の [Droplets] ページでサーバーに移動します。

  2. ウィンドウの右上([Floating IP] の横)の [Enable Now] をクリックします。

フローティング IP を有効にする

  1. Droplets のリストでサーバーを見つけて、[Assign Floating IP] をクリックします。

フローティング IP を割り当てる

  1. Google Domains の [DNS] タブに戻ります。

  2. 前と同じように IP アドレスを変更しますが、今回は新しいフローティング IP アドレスを使用します。変更が反映されるまで最大 48 時間かかることもありますが、数分程度しかかからない場合がほとんどです。

  3. Google のオンライン DNS ツールに移動し、ドメイン名を入力して、前のステップの変更がいつ行われたかを確認します。

Google DNS ツールでドメインを検索

この変更が反映されると、クライアントが新しい IP アドレスに接続します。新しいキーでサーバーに接続し、https://ipinfo.io を開いて、サーバーの新しい IP アドレスが表示されていることを確認できます。

まとめ Outline サーバーの IP アドレスをローテーションすると、すばやくサーバーのブロックを解除し、クライアントへのサービスを復元することができます。ご不明な点については、お気軽にお知らせの投稿にコメントしてください。また、Outline のサポート ページをご覧になるか、直接お問い合わせいただくことも可能です。