サービスを構成する

鍵アクセス制御リスト サービス(KACLS)は、Google の関与なしで構成されます。以下に、サービスを構成するための一般的な設定とベスト プラクティスの詳細を示します。

運用設定

  • API は、有効な X.509 証明書を使用して TLS 1.2 以降の HTTPS 経由でのみ利用可能にする必要があります。

  • API サーバーは、Google の承認済みエンドポイント https://client-side-encryption.google.com にアクセスするために CORS を処理する必要があります。

  • リクエストの 99% の最大レイテンシは 200 ミリ秒にすることをおすすめします。

認証プロバイダの設定

クライアントサイド暗号化(CSE)中に Google 発行の認証トークンを検証するには、次の設定を使用します。

Google Workspace アプリケーションのコンテキスト JWKS エンドポイント URL 認証トークン発行者 認証トークンのオーディエンス
Google ドライブ、コンテンツの共同作成ツール(ドキュメント、スプレッドシートなど) https://www.googleapis.com/service_accounts/v1/jwk/gsuitecse-tokenissuer-drive@system.gserviceaccount.com gsuitecse-tokenissuer-drive@system.gserviceaccount.com cse-authorization
Meet CSE https://www.googleapis.com/service_accounts/v1/jwk/gsuitecse-tokenissuer-meet@system.gserviceaccount.com gsuitecse-tokenissuer-meet@system.gserviceaccount.com cse-authorization
カレンダーの CSE https://www.googleapis.com/service_accounts/v1/jwk/gsuitecse-tokenissuer-calendar@system.gserviceaccount.com gsuitecse-tokenissuer-calendar@system.gserviceaccount.com cse-authorization
Gmail CSE https://www.googleapis.com/service_accounts/v1/jwk/gsuitecse-tokenissuer-gmail@system.gserviceaccount.com gsuitecse-tokenissuer-gmail@system.gserviceaccount.com cse-authorization
KACLS の移行 https://www.googleapis.com/service_accounts/v1/jwk/apps-security-cse-kaclscommunication@system.gserviceaccount.com apps-security-cse-kaclscommunication@system.gserviceaccount.com cse-authorization

ID プロバイダの設定

サービスが連携する Google 以外の ID プロバイダ(IdP)ごとに、次の設定が必要です。

  • トークンを検証するメソッド。通常、トークンは JSON ウェブキー セット(JWKS)ファイルへの URL によって検証されますが、公開鍵自体である場合もあります。
  • 発行者とオーディエンスの値: 各 ID プロバイダで使用される iss(発行者)フィールドと aud(オーディエンス)フィールドの値。

境界の設定

Google Workspace クライアントサイド暗号化(CSE)の境界の概念は、KACLS を介して暗号鍵へのアクセス制御を提供するために使用されます。境界は、KACLS 内の認証トークンと認可トークンに対して実行されるオプションの追加チェックです。

境界は次の目的で使用できます。

  • 許可リスト登録済みドメインのユーザーのみが鍵を復号できるようにします。
  • Google Workspace 管理者などのユーザーをブロックリストに登録します。
  • 高度な制限を指定します。例:
    • オンコール中の従業員や休暇中の従業員に対する時間ベースの制限
    • 特定の場所やネットワークからのアクセスを禁止する地理位置情報制限
    • ID プロバイダによってアサートされたユーザーロールまたはタイプベースのアクセス

KACLS 構成を確認する

KACLS が有効で、正しく構成されているかどうかを確認するには、status リクエストを送信します。KMS のアクセシビリティやロギング システムの健全性などの内部セルフチェックも実行できます。