Maps SDK for iOS を使うと、カメラの変更やマーカーのタップなどの地図上のイベントをリッスンできます
はじめに
イベントをリッスンするには、GMSMapViewDelegate
プロトコルを実装する必要があります。通常、このプロトコルはマップを表示するビュー コントローラで実装します。次の例をご覧ください。
Swift
import GoogleMaps class Events: UIViewController, GMSMapViewDelegate { // ... }
Objective-C
@import GoogleMaps; @interface Events : UIViewController <GMSMapViewDelegate> @end
GMSMapView
を作成した後、デリゲートをビュー コントローラに設定します。GMSMapViewDelegate
は、省略可能なメソッドのみを提供します。特定のイベントをリッスンするには、対応するメソッドを実装する必要があります。
Swift
override func loadView() { super.loadView() let camera = GMSCameraPosition.camera( withLatitude: 1.285, longitude: 103.848, zoom: 12 ) let mapView = GMSMapView.map(withFrame: .zero, camera: camera) mapView.delegate = self self.view = mapView } // MARK: GMSMapViewDelegate func mapView(_ mapView: GMSMapView, didTapAt coordinate: CLLocationCoordinate2D) { print("You tapped at \(coordinate.latitude), \(coordinate.longitude)") }
Objective-C
- (void)loadView { [super loadView]; GMSCameraPosition *camera = [GMSCameraPosition cameraWithLatitude:1.285 longitude:103.848 zoom:12]; GMSMapView *mapView = [GMSMapView mapWithFrame:CGRectZero camera:camera]; mapView.delegate = self; self.view = mapView; } #pragma mark - GMSMapViewDelegate - (void)mapView:(GMSMapView *)mapView didTapAtCoordinate:(CLLocationCoordinate2D)coordinate { NSLog(@"You tapped at %f,%f", coordinate.latitude, coordinate.longitude); }
カメラの位置
GMSMapViewDelegate
を使用すると、マップの描画に使用するカメラ位置の変更をリッスンできます。リッスンできるのは、3 つのイベントです。
mapView:willMove:
は、カメラ位置が変更されようとしていることを示します。gesture
引数がYES
に設定されている場合、ユーザーがGMSMapView
上でパンやチルトなどの一般的な操作を行っていることを示します。NO
が設定されている場合は、プログラムによる変更であることを示します。たとえば、animateToCameraPosition:
などのメソッドによる場合や、マップのレイヤが直接更新される場合がこれにあたります。ユーザーが現在地ボタンやコンパス ボタンをタップしてカメラを変更するアニメーションを生成した場合は、NO
になることもあります。このメソッドは、
mapView:idleAtCameraPosition:
が呼び出される前に複数回呼び出される場合があります。ただし、これが発生するのは、一般的にアニメーションと操作が同時に発生する場合のみです。たとえば、ユーザーが操作を行うと、現在のアニメーションがキャンセルされて 2 度目となるmapView:willMove:
が呼び出されます。mapView:didChangeCameraPosition:
は、操作やアニメーションが行われている間、mapView:willMove:
の呼び出し後に繰り返し呼び出されます。メソッドには、移動途中のカメラの位置が渡されます。最後に、
GMSMapView
のカメラ位置がアイドル状態になるとmapView:idleAtCameraPosition:
が呼び出され、関連するカメラ位置が指定されます。この時点で、すべてのアニメーションや操作は終了しています。アプリケーションは、カメラが変更するたびにコンテンツを再読み込みするのではなく、このイベントを使用して
GMSMapView
に表示されるマーカーなどのコンテンツを更新することができます。
たとえば、移動中には GMSMapView
をクリアし、カメラの位置が決まった時点でその位置をリバース ジオコーディングするアプリケーションができます。
Swift
let geocoder = GMSGeocoder() func mapView(_ mapView: GMSMapView, willMove gesture: Bool) { mapView.clear() } func mapView(_ mapView: GMSMapView, idleAt cameraPosition: GMSCameraPosition) { geocoder.reverseGeocodeCoordinate(cameraPosition.target) { (response, error) in guard error == nil else { return } if let result = response?.firstResult() { let marker = GMSMarker() marker.position = cameraPosition.target marker.title = result.lines?[0] marker.snippet = result.lines?[1] marker.map = mapView } } }
Objective-C
GMSGeocoder *geocoder; - (void)mapView:(GMSMapView *)mapView willMove:(BOOL)gesture { [mapView clear]; } - (void)mapView:(GMSMapView *)mapView idleAtCameraPosition:(GMSCameraPosition *)cameraPosition { id handler = ^(GMSReverseGeocodeResponse *response, NSError *error) { if (error != nil) { return; } GMSReverseGeocodeResult *result = response.firstResult; GMSMarker *marker = [GMSMarker markerWithPosition:cameraPosition.target]; marker.title = result.lines[0]; marker.snippet = result.lines[1]; marker.map = mapView; }; [geocoder reverseGeocodeCoordinate:cameraPosition.target completionHandler:handler]; }
お店やサービスなどのスポットでのイベント
有名スポット(POI)は対応するアイコンとともにベースマップにデフォルトで表示されます。POI には、公園、学校、政府機関に加えて、店舗、レストラン、ホテルなどの商業 POI が含まれます。
スポットでのクリック イベントにも反応できます。詳しくは、お店やサービスなどのスポットに関するガイドをご覧ください。
その他のイベント
GMSMapViewDelegate
のすべてのメソッドの一覧については、リファレンス ガイドをご覧ください。