Android NDK で Vulkan を使用して AR アプリをレンダリングする（C）

ArTextureUpdateMode が AR_TEXTURE_UPDATE_MODE_EXPOSE_HARDWARE_BUFFER に設定されている場合、ArSession_update() が呼び出されると、ARCore は Android ハードウェア バッファを提供します。このハードウェア バッファは、Vulkan の VkImage にバインドできます。

サンプル アプリケーションを表示する

Vulkan レンダリングのサポートは、hello_ar_vulkan_c サンプルアプリで示されています。

ハードウェア バッファ出力モードを有効にする

設定された ArTextureUpdateMode によって、ARCore がカメラのテクスチャを更新する方法が決まります。AR_TEXTURE_UPDATE_MODE_EXPOSE_HARDWARE_BUFFER に設定すると、ARCore は AHardwareBuffer を介してカメラ画像を提供します。

AR_TEXTURE_UPDATE_MODE_EXPOSE_HARDWARE_BUFFER を使用するようにセッションを構成します。

ArConfig* ar_config = NULL;
ArConfig_create(ar_session, &ar_config);
ArConfig_setTextureUpdateMode(ar_session, ar_config,
                              AR_TEXTURE_UPDATE_MODE_EXPOSE_HARDWARE_BUFFER);
CHECK(ArSession_configure(ar_session, ar_config) == AR_SUCCESS);
ArConfig_destroy(ar_config);

注: 互換性のないデバイスで AR_TEXTURE_UPDATE_MODE_EXPOSE_HARDWARE_BUFFER を使用すると、ArSession_configure() が失敗し、AR_ERROR_UNSUPPORTED_CONFIGURATION が返されます。

ハードウェア バッファを取得する

AR_TEXTURE_UPDATE_MODE_EXPOSE_HARDWARE_BUFFER が有効になっている場合は、ArFrame_getHardwareBuffer() を使用してハードウェア バッファを取得します。

void* native_hardware_buffer = NULL;
ArFrame_getHardwareBuffer(ar_session, ar_frame, &native_hardware_buffer);

if ((int64_t)native_hardware_buffer == 0) {
  // The hardware buffer isn't ready yet.
  return;
}

注: この AHardwareBuffer は、ArSession_update() の次の呼び出しまで有効であることが保証されます。レンダリングなど、ハードウェア バッファをそれ以上使用する場合は、AHardwareBuffer_acquire() を呼び出し、レンダリングが完了したら AHardwareBuffer_release() を呼び出す必要があります。

Vulkan レンダリング中にハードウェア バッファを使用する

Vulkan を使用して AR アプリをレンダリングする方法の例については、vulkan_handler.cc をご覧ください。

サポートされているデバイス

Vulkan レンダリングのサポートは、Android API レベル 27 以降でのみ利用できます。また、デバイスは VK_ANDROID_external_memory_android_hardware_buffer 拡張機能をサポートしている必要があります。

アプリのマニフェストで Vulkan を必須にする

Google Play は、アプリ マニフェストで宣言された <uses-feature> を使用して、ハードウェアおよびソフトウェアの機能要件を満たしていないデバイスからアプリを除外します。Vulkan 1.0 を使用しているデバイスは、必要な拡張機能をサポートしていない可能性がありますが、Vulkan 1.1 と互換性のあるデバイスは、Android 10（API レベル 29）以降で必要な拡張機能を備えている必要があります。