フォームへの入力をすばやく簡単に

2012年3月13日火曜日

ユーザーをコンバージョンに導くプロセスで大きなボトルネックのひとつとなるのが、オンライン フォームへの入力です。ショッピングや登録のプロセスが完了するかどうかは、フォームの出来により大きく異なります。フォームへの入力は、サイトの目標を達成する上で最も重要かつ要求の厳しいステップです。多くのユーザーにとってオンライン フォームは、ウェブ上のさまざまなサイトで自分の名前や住所などの情報を繰り返し入力しなければならないものもあるため、多くのユーザーが、この面倒な作業のために入力を途中でやめてしまいます。

Chrome の自動入力やその他のフォーム入力機能は、一般的なプロフィール情報を記憶し、フォームにその情報を事前に入力することで、こうした障壁を取り除きます。ただし現在のところ、ウェブマスターには、Chrome やその他のフォーム入力機能がサイトのフォームを正しく解析してくれるかどうかがわかりません。いくつかの 規格があります (英文)が、ウェブサイトの実装に負担がかかるため、あまり利用されていないのが現状です。

そこで、Chrome ではフォームのフィールドに新しい「オートコンプリート タイプ」属性を試験的に導入いたしました。ウェブ デベロッパーのみなさまはこの属性を使って、text フィールドと select フィールドに標準的なデータ タイプ(「full-name」、「street-address」など)で明確にラベルを付けることができます。この属性を使用してフォームを自動入力用にマーク アップすることで、ユーザー インターフェースやバックエンドに変更を加えずにサイトでのコンバージョン率を高めることができます。


実際には、input 要素に属性を追加するだけです。たとえば、メール アドレスのフィールドは、次のようになります:

<input type=”text” name=”field1” x-autocompletetype=”email” />

Google は、他の複数の自動入力対応ベンダーと共同で今回の設計を行ってきました。あらゆる初期段階の提案と同様に、ウェブ標準化コミュニティからのフィードバックに基づいてこの機能を変更、改善していく予定ですが、Google ではこの機能が、HTML5 の仕様で自動入力フォームの対応について議論するよいきっかけになると考えています。現在のところ、この新しい属性は x-autocompletetype として Chrome に実装されています。これは、webkitspeech 属性(昨年の夏に リリース (英文))と同様に、まだ実験運用属性であり、標準属性ではありません。

詳しくは、 仕様案の全文 (英文)をご覧ください。この記事に関するコメントやご意見・ご感想は、 ウェブマスター ヘルプフォーラム までお寄せください。また、 標準化の議論 (英文)へのご意見もお待ちしています。