2011 年 9 月 29 日(木曜日)
ウェブマスターの皆さんとお話する中で、よく聞くお話のひとつに「(サイト運営の)時間のやりくりが大変」というものがあります。ウェブマスターの中には、何十、何百という数のクライアントのサイトを管理している方もいれば、ご自分で事業を営んでいて、財務管理や在庫管理といった業務の合間に、1 日あたり 1 時間しかサイト管理に時間を割けないという方もいるでしょう。Google では、そんな皆さんの助けになればと、ウェブマスター ツールに新しく「サイトの状態」という機能を追加し、問題が発生しているサイトが一目でわかるよう、ウェブマスター ツールのページ デザインもリニューアルいたしました。これによって、管理しているすべてのサイトのレポートを一つひとつクリックすることなく、重要な項目がひと目でわかるようになります。
新しいホームページは、以下のようになります。
上の図のように、サイトの状態に問題を抱えるサイトはリストの一番上に表示されます(必要に応じて、アルファベット順に表示されるように切り替えることもできます)。サイトで検出された特定の問題を確認するには、サイトの状態アイコン か、そのサイトの横に表示されている [サイトの状態を確認する] をクリックします。
この新しいホームページは、現時点ではウェブマスター ツールに登録されているサイトの数が、確認済みか未確認かを問わず 100 以下の場合にのみご利用いただけます。将来的には、サイトの数によらず、すべてのアカウントで利用できるよう対応していく予定です。100 個を超えるサイトを管理されている場合は、各サイトのダッシュボードの一番上の部分で状態をご確認いただけます。
現在、次の 3 つの点についてサイトの状態がチェックされます。
- サイトでマルウェアが検出されていないか
- URL 削除ツールによって重要なページが削除されていないか
- robots.txt で重要なページのクロールがブロックされていないか
それぞれの項目をクリックすると、サイトで検出された問題に関する詳細な情報を確認できます。サイトの状態を示すアイコンや、[サイトの状態を確認する] がサイトの横に表示されていないときは、そのサイトでは上記の問題は検出されていないということになります。
また、上記 2、3 でチェックされる「重要なページ」について少し補足いたします。削除された URL の一覧は、[サイト設定] > [クローラのアクセス] > [URL の削除] で確認できます。また、robots.txt のブロックによりクロールできなかった URL の一覧は、[診断] > [クロールエラー] > [robots.txt により制限] で確認できます。しかし、ウェブマスターの方々が意図的にコンテンツをブロックしたり削除したりすることはよくあるため、Google では、ウェブマスターが意図していないにもかかわらずブロックされたり削除されたりしてしまったと思われる場合に限り、この警告を表示するようにしました。「重要なページ」に限定したのは、このような理由によるものです。現時点では、ページのクリック数([ウェブ上のサイト] > [検索クエリ] で確認できます)から重要度を判断していますが、今後サイトの状態を確認する機能が進化するにつれてそれ以外の要素を付加するかもしれません。
もちろんウェブサイトに起きる問題は、上に挙げた 3 つの項目(「マルウェア」「削除された URL」「ブロックされた URL」)だけではありません。チェック項目は今後増加していく予定です。また、今回のアップデートはウェブマスターの皆様ご自身によるサイトの状態の判断や確認には比ぶべくもありませんが、一つひとつすべてのデータやレポートを掘り下げて調べなくても、サイトに起きている重大な問題を簡単にいち早く発見できるようになる手助けになればと思います。
報告されたサイトの問題が解決されたのち、ウェブマスター ツールから警告が消えるまでには通常、数日を要します。これは、Google がサイトを再クロールして変更を確認し、さらにその情報を Google 検索とウェブマスター ツールに反映させなければならないためです。1 週間以上経ってもサイトの状態に関する警告がまだ残っている場合は、問題が解決されていない可能性があります。その際はぜひウェブマスター ヘルプ フォーラムをご利用ください。皆様のご意見をお待ちしております。