ページ エクスペリエンスの更新に対応するための期間、ツール、詳細情報

2021 年 4 月 19 日(月曜日)

昨年 11 月、ページ エクスペリエンスによるランキング方式の変更が今年 Google 検索に反映されることを発表しました。これを「ページ エクスペリエンスの更新」と呼びます。パブリッシャーとサイト所有者の皆様がページ エクスペリエンスを改善し、必要な準備を行えるように、本日、主な更新内容を発表いたします。

  1. 今年 6 月中旬から段階的に導入
  2. 更新に含まれる内容の詳細
  3. Search Console の新しいページ エクスペリエンス レポート
  4. Google 検索のすべてのコンテンツに対する Signed Exchange のサポート

今年 6 月中旬から段階的に導入

2021 年 6 月中旬より、ランキング システムの一部としてページ エクスペリエンスの使用を開始します。ただし、ページ エクスペリエンスは、8 月末までランキング システムの一部として組み込まれ、完全に置き換えられるわけではありません。これは、調理中の料理にフレーバーを追加していくかのように考えることができます。すべてのフレーバーを一度に追加するのではなく、この期間にわたって徐々に追加していきます。

すでにお知らせしたように、今回の更新は優れたユーザー エクスペリエンスを提供するページをハイライトするように設計されていますが、ページ エクスペリエンスは、Google のシステムが考慮する多くの要素のうちの 1 つです。そのため、一般的にはサイトに大幅な変化が起こるわけではありません。また、更新を段階的に導入するにあたって、Google は予期せぬ問題や意図せぬ問題が発生しないかモニタリングします。

この調整された導入スケジュールが、ページ エクスペリエンスを考慮してウェブサイトを引き続き改善する一助となることを願っております。この変更に先立ち、ユーザーのページ エクスペリエンスを向上させる方法について役立つガイダンスを提供し、サイト所有者の皆さまからの質問に回答できるように、フィードバックを収集しています。

更新に含まれる内容の詳細

以前発表したように、ページ エクスペリエンスの更新では、3 つのウェブに関する主な指標LCPFIDCLS(および CLS に対する Chrome の最近の修正)を含む、いくつかのページ エクスペリエンス シグナルが考慮されます。さらに、Google 検索のトップニュース カルーセル機能は、Google ニュースのポリシーを遵守している限り、すべてのニュース コンテンツを含むように更新されます。つまり、AMP 形式を使用する必要がなくなり、ウェブに関する主な指標のスコアやページ エクスペリエンスのステータスに関係なく、どのページもトップニュース カルーセルの表示対象となります。

また、Google ニュース アプリにも同様の更新を行っています。Google ニュース アプリは、世界中のユーザーが、その日の重要なニュースを包括的に把握できる重要な場所です。ページ エクスペリエンスの更新の一環として、news.google.com と Google ニュース アプリの中核となるエクスペリエンスを強化するため、非 AMP コンテンツの使用を拡大しています。

また、AMP コンテンツを示す AMP バッジアイコンは表示されなくなります。この変更は、6 月中旬にページ エクスペリエンスの更新が開始されると、Google の各サービスに反映される予定です。優れたページ エクスペリエンスを備えたコンテンツの特定に役立つ他の方法を引き続きテストし、最新情報を随時お知らせいたします。

詳細については、Google 検索セントラル フォーラムで最近公開されたウェブに関する主な指標とページ エクスペリエンスに関するよくある質問をご覧ください。また、AMP チームが AMP サイトのパブリッシャー様向けに作成した AMP ページ エクスペリエンス ガイドもご覧ください。AMP ページで最高のパフォーマンスを実現する方法について、お客様に合わせたアドバイスをご確認いただけます。

Search Console の新しいページ エクスペリエンス レポート

より実用的な分析情報を提供するため、ページ エクスペリエンス レポートを導入します。このレポートは、既存のウェブに関する主な指標レポートとページ エクスペリエンス シグナルの他の構成要素(HTTP セキュリティ、煩わしいインタースティシャルがないこと、モバイル フレンドリーなど)を組み合わせたものです。

ページ エクスペリエンス レポートは、ページ エクスペリエンスが良好な URL の割合や検索表示回数の推移などの重要な指標を提供し、ユーザーはパフォーマンスをすばやく評価できるようになります。また、ページ エクスペリエンス シグナルの構成要素を詳しく調べ、改善点に関してさらなる情報を得ることもできます。

Search Console のページ エクスペリエンス レポート

ページ エクスペリエンス レポートのリリースに加えて、検索パフォーマンス レポートも更新され、優れたページ エクスペリエンスを提供するページをフィルタリングできるようになりました。これにより、優れたページ エクスペリエンスを提供するページと同じサイトの他のページを比較して、パフォーマンスを追跡できます。

Google 検索のすべてのコンテンツに対する Signed Exchange のサポート

本日は、すべてのウェブページを対象として、Google 検索上で Signed Exchange(SXG)を一般提供することも発表いたします。Google 検索は、以前は AMP フレームワークで構築された SXG のみをサポートしていました。

SXG を使用すると、Google 検索は互換性のあるブラウザでプライバシーを保護するプリフェッチ技術を活用できるため、ページ エクスペリエンスの向上につながる可能性があります。この技術により、Google 検索はページの移動前にページの重要なリソース(HTML、JavaScript、CSS)を読み込むことができるため、ブラウザでページを高速に表示できます。

日本に拠点を置く大手出版社の日経は、NIKKEI STYLE で SXG をテストし、Largest Contentful Paint(LCP)を 300 ミリ秒短縮しました。また、このテストが実装された Android Chrome では、ユーザー エンゲージメントが 12% 増加し、セッションあたりのページビュー数も 9% 増加しました。日経は、自社のサイトに SXG を実装するため、NGINX サーバー用のオープンソース拡張機能である nginx-sxg-module を選択しました。

SXG ツールの詳細については、Signed Exchange(SXG)をご覧ください。SXG の設定手順については、Web パッケージャを使用して Signed Exchange を設定する方法をご覧ください。

共により快適なウェブを実現する

ページ エクスペリエンスに対する Google のビジョンは、ユーザーに愛されるウェブ エコシステムを共に作り上げることです。Google は、2021 年 6 月中旬にランキング方法の変更が導入される前に、ユーザーの皆様が適切なツールとリソースを利用できるように取り組んでいます。

今回ご紹介した最新情報が優れたウェブサイトの作成に役立つことを願っております。ご質問やフィードバックがございましたら、ヘルプ フォーラムや最近公開されたよくある質問をご覧いただくか、Twitter にてお知らせください。