2012 年 3 月 6 日（火曜日）
料金を支払わないで利用できるウェブ ホスティング サービスの多くは、ウェブマスターのコストと技術的障壁を低減するのに多大な貢献をしてきました。初心者の方はこれらのサービスを利用して、簡単にウェブサイトを公開できます。このような技術的障壁の低さは、技術に詳しくないユーザーによる利用の促進を目的としたものですが、残念なことに、ウェブに対してほとんど、またはまったく価値をもたらさないような数十から数百のサイトを簡単に安く作成する方法を探している、スパマーなどのいかがわしいユーザーが、これを悪用する場合があります。自動生成されたサイトについても、Google の考え方は変わりません。サイトに十分な価値がない場合はスパムと見なし、Google 検索結果でユーザーにそのようなサイトが表示されないようにするための適切な措置を講じます。
料金を支払わないで利用できるホスティング サービスがスパムのパターンを示し始めた場合、Google は精査したうえで、スパム行為のあるページまたはサイトにのみ対策を講じます。ただし、ウェブ ホスティング サービスの多くの部分またはほとんどがスパマーに不正利用されているようなケースでは、Google のユーザーを保護するためにさらに断固たる措置を取り、検索結果からウェブ ホスティング サービス全体を削除しなければならないこともあります。そうした事態を防ぐため、以下に、ウェブ ホスティング サービスの所有者が帯域幅や処理能力などの貴重なリソースを節約し、ホスティング サービスをスパマーから守るために役立つと Google が考えていることを共有します。
- 明確な不正使用ポリシーを公開するとともに、（新規登録時などに）ユーザーに伝えます。これにより、どのような行為がスパムと見なされるかについての透明性が高まります。
- 登録フォームで CAPTCHA またはその他の確認ツールを使用することを検討します。それによって人間による送信のみを許可し、自動化スクリプトを使用してホスティング サービスで大量のサイトを生成する行為を防止できます。これらの手法は完全なものではありませんが、多くの不正な行為者を排除するのに役立ちます。
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無料ホスティング サービスにスパムの兆候がないかをモニタリングします。そうした兆候には、リダイレクト、大量の広告ブロック、スパム行為のための特定のキーワード、エスケープされた JavaScript コードの大規模なセクションなどがあります。シンプルでコスト効率に優れたソリューションをお探しの場合は、
site:演算子を使用したクエリや Google アラートが役立ちます。 - 登録の記録を保持し、典型的なスパムパターンを特定します。たとえば、フォームの入力時間、同じ IP アドレス範囲から送信されたリクエストの数、登録時に使用されたユーザー エージェント、登録時に選択されたフォームから送信される値（ユーザー名など）があります。ただし、これらの手法も決定的なものではありません。
- ウェブサーバーのログファイルで、突発的なトラフィックの増加がないかを調べます。特に、新たに作成されたサイトにこうしたトラフィックが届いている場合は注意が必要です。また、帯域幅と処理能力の使用量が増加している原因の特定を試みます。
- ウェブ ホスティング サービスを利用するページがフィッシングを行っていないか、マルウェアに感染していないかをモニタリングします。たとえば、Google Safe Browsing API を使用してサービスの URL を定期的にテストしたり、AS（自律システム番号)に関するアラートを受信するように登録したりできます。
- 信頼性をチェックする方法を考案します。たとえば、日本語で運営されるウェブ ホスティング サービスにおいて、ポーランド語の正当なサイトが突然、数千も新規作成される可能性はどれくらいあるでしょうか。言語検出ライブラリや Google Translate API v2 など、新たに作成されたサイトの言語検出に役立つツールが多数存在します。
また、これも重要なことですが、ウェブ ホスティング サービスを運営している場合は、スパム攻撃を受けていることを示す突然のアクティビティの急増がないかをモニタリングします。
質の高いホスティング サービスの運営に関するヒントについては、以前の投稿をご覧ください。最後に、Google ウェブマスター ツールに登録し、サイトの確認を行ってください。これにより、必要な場合や問題が発生した際に、Google から通知を受けることが可能になります。