Google I/O 2016 を振り返って: 検索分野における注目の 8 つのトピック

2016 年 6 月 2 日(木曜日)

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2 週間前に開催された今年の Google I/O では、7,000 人を超えるデベロッパーがマウンテンビューに集結。検索の世界における活気を象徴するイベントでした。日常的な情報を求めて Google 検索が利用される回数は、一日数十億回にのぼります。今日の世界でユーザーやパブリッシャーが検索を最大限活用できるよう、必要な機能やツールを Google は精力的に生み出してきました。さらに、Google アシスタントや Google Home などの新しいインターフェースも進化し、拡大を続けています。その中でパブリッシャーの皆様には、Google のサービスを容易に組み込み、ともに成長できる環境をお届けしたいと考えています。

Google I/O の一部を見逃した方もいらっしゃると思います。そこで今回は、イベントで発表された検索関連の情報をまとめてご紹介します。

リッチカードの導入

リッチ スニペットをベースに開発された新しい検索結果フォーマットである、リッチカードが発表されました。リッチカードでは、より興味を引きやすい視覚的なフォーマットでコンテンツを表示するために、schema.org マークアップを使用しています。現在リッチカードで表示されるのは、英語によるレシピや映画の情報ですが、近いうちにコンテンツ カテゴリを増やす予定です。より詳しい情報を知るには、スクリーンショットや、それぞれのマークアップ タイプに対応したコードサンプルを公開している新しいギャラリーや、リッチカードの devByteをご覧ください。

Search Console の新しいレポート機能

検索結果におけるパフォーマンスを、ウェブマスターやデベロッパーが簡単に記録、測定できるようにしたいと考えています。今回、Search Console に、デベロッパーのリッチカード マークアップが有効であることを自ら確認できる、新しいレポート機能が追加されました。このレポートには、マークアップするフィールドを増やすと効果のあるカードを表す「enhanceable cards」という項目を設けています。新しく追加された検索での見え方フィルタは、ウェブマスターが AMP やリッチカードという条件でトラフィックをフィルタリングするのに便利です。

リアルタイム インデクシング

ユーザーが検索しているのは、レシピや映画情報だけではありません。たった今起きている出来事についての最新情報を探すために、Google 検索にやってくることもあります。そこで生まれたのがリアルタイム インデクシングです。リアルタイムの出来事を検索するユーザーに、新鮮なコンテンツを提供するための Google の取り組みです。Google Indexing API を使えば、パブリッシャーはコンテンツがクロールでインデックスに登録されるまで待つのではなく、リアルタイムでのインデックス登録を促せるようになります。この取り組みはまだ始まったばかりですが、今年の夏の終わり頃にはベータ版を公開したいと考えています。

Accelerated Mobile Pages(AMP)で Google 検索を高速化

Google における Accelerated Mobile Pages(AMP)を使った取り組みについて、最新情報を公開しました。AMP はモバイルウェブの表示を高速化するオープンソース プロジェクトです。Google 検索では、AMP を使うことでコンテンツを一瞬で読み込めるようにしました。スピードは重要です。読み込みに 3 秒以上かかると、40% 超のユーザーがサイトを離れてしまいます。Google は、iOS と Android 向けの Google アプリに、AMP を適用したカルーセル形式のニュース コンテンツを採用し、同時に AMP とリッチカードを組み合わせるテストを行っていることを発表しました。詳しい情報は、Google のブログgithub のページで随時お伝えします。

参加者はセッションだけでなく、Search & AMP のブースでも Google の担当者と直接話すことができました。

構造化データ テストツールのアップデート

広く使われている構造化データ テストツールがアップデートされました。アップデートされたツールでは、DevSite Search Gallery および新しい Search Preview サービスとの連携が強化され、リッチカードが検索結果ページでどのように見えるのかをプレビューできるようになりました。

App Indexing の新サービスへの移行(および新機能の追加)

App Indexing の Firebase への移行が発表されました。Firebase は、Google のデベロッパー向け統合プラットフォームです。Firebase App Indexing を使ってアプリを改良する方法については、関連セッションの動画をご覧ください。

アプリ ストリーミング

アプリ ストリーミングという新しい方法を使えば、Android ユーザーはアプリのダウンロードとインストールをせずに、ゲームを試してみることができます。この機能は Google 検索で利用可能です。詳しくは、関連セッションの動画をご覧ください。

ドキュメントのリニューアル

デベロッパー向けドキュメントもリニューアルされました。ドキュメントがトピック別のガイドに整理され、読みやすくなっています。

Google I/O に参加くださり、ありがとうございます。デベロッパーの皆様と直接意見を交換できるのは、私たちにとっても貴重な機会です。現地で参加された方も、遠隔地からご覧いただいた方も、引き続きウェブマスター フォーラムや、ハングアウト オンエアを使って毎週開かれている Google のウェブマスター オフィスアワーにご参加ください。