2023 年 2 月 21 日(火曜日)
本日、一括データ エクスポート機能を発表しました。この機能は、Search Console から Google BigQuery に継続的にデータをエクスポートできる新機能です(ロールアウトに約 1 週間かかるため、すぐに利用できない場合があります)。
Search Console でエクスポート機能を設定することで、BigQuery プロジェクトに毎日データダンプをエクスポートできます。 エクスポートされるデータには、すべてのパフォーマンス データが含まれます(ただし、プライバシー上の理由から匿名化されたクエリのデータは除きます)。つまり、一括データ エクスポートには、一日のデータ件数制限は適用されないということです。そのため、他のデータソースと結合して、高度な分析技術や視覚化技術を適用することで、データを最大限活用できます。
このデータ エクスポート機能は、1 日に何万ものクエリからトラフィックが送信されたり、何万ページにも及んだりするような大規模なウェブサイトで特に便利です。小規模および中規模のサイトではすでに、ユーザー インターフェース、Looker Studio コネクタ(旧データポータル)、Search Analytics API などを介して、すべてのデータにアクセスできています。
新しい一括データ エクスポート機能の設定
新しいレポートを設定するには、データを受信できるように自分の BigQuery アカウントを準備し、Search Console で詳細を設定する必要があります。詳細な設定方法についてはヘルプセンターを確認していただきたいのですが、基本的なプロセスには、以下の 2 つの段階があります。
- クラウド プロジェクトを準備する(Google Cloud コンソール内): プロジェクトで BigQuery API を有効にし、Search Console サービス アカウントに権限を付与します。
- エクスポート先を設定する(Search Console 内): Google Cloud プロジェクト ID を登録し、データセットの場所を選択します。一括データ エクスポート機能を設定できるのは、プロパティの所有者のみですのでご注意ください。
情報を Search Console に送信すると、エクスポートのシミュレーションが実施されます。エクスポートのシミュレーションが成功すると、すべてのプロパティ所有者にメールで通知され、継続的なエクスポートが 48 時間以内に開始されます。失敗した場合は、検出された問題に関するアラートがすぐに届きます。想定されるエクスポート エラーをこちらで確認してください。
一括データ エクスポート機能の対象データ
一括データ エクスポート機能を設定したら、BigQuery アカウントにログインして、データのクエリを始められます。
ヘルプセンターでテーブルに関する詳細なガイドラインとリファレンスを確認してください。また、プロパティごとのデータ集計とページごとのデータ集計の違いに関する説明もお読みください。データをより理解しやすくなります。以下に、利用できる 3 つのテーブルの概要を説明します。
searchdata_site_impression
: このテーブルには、クエリ、国、タイプ、デバイスなど、プロパティごとに集計されたデータが含まれています。searchdata_url_impression
: このテーブルには、URL ごとに集計されたデータが含まれていて、クエリとリッチリザルトを詳細に確認できます。ExportLog
: このテーブルは、その日に保存されたデータを記録したものです。エクスポートが失敗した場合は記録されません。
データのクエリを始めるにあたってサポートが必要な場合は、ヘルプセンターで公開されているサンプルクエリを確認すれば参考になります。以下に、過去 2 週間で 100 回以上の FAQ リッチリザルト インプレッションが発生したページについて、URL の組み合わせごとにクエリ数合計を取得する例を示します。
SELECT url, query, sum(impressions) AS impressions, sum(clicks) AS clicks, sum(clicks) / sum(impressions) AS ctr, /* Added one below, because position is zero-based */ ((sum(sum_position) / sum(impressions)) + 1.0) AS avg_position /* Remember to update the table name to your table */ FROM searchconsole.searchdata_url_impression WHERE search_type = 'WEB' AND is_tpf_faq = true AND data_date BETWEEN DATE_SUB(CURRENT_DATE(), INTERVAL 14 day) AND CURRENT_DATE() AND clicks > 100 GROUP BY 1,2 ORDER BY clicks LIMIT 1000
より多くの Google 検索データを利用できるようにすることで、ウェブサイトの所有者と SEO 担当者がロングテール クエリを分析して、新たなコンテンツの機会を見つけられるようになります。また、内部システムから取得したページレベルの情報を検索結果に簡単に結合できるようになるため、全体的に効果が向上します。
ご質問やご不明な点がございましたら、Google 検索セントラル コミュニティまたは Twitter を利用してお問い合わせください。