x-default の活用方法

2023 年 5 月 8 日(月曜日)

最近のいくつかの問題から、サイトですでに hreflang を使用して、検索ユーザーがページの適切なバージョンを見つけられるようにしているにもかかわらず、hreflang x-default 値が十分に活用されていない可能性があることがわかりました。そこで皆さんに、x-default が非常に優れたツールであり、(おそらく)お考えになっているよりも多くの機能があることを改めてお伝えしたいと考えています。

hreflang x-default 値は、サイトが検索ユーザーの言語と地域に対応していない場合に、特定のコンテンツに関して、言語と地域に依存しない URL を指定するために使用します。x-default は、特定の言語と地域を対象としているコンテンツの URL を指定する、その他の hreflang 値と併用します。

たとえば、ページの英語バージョンとスペイン語バージョンに対して hreflang アノテーションが設定されていて、x-default が英語バージョンを指している場合、フランス語話者のユーザーには、x-default アノテーションが設定されている英語バージョンが表示されます。x-default に設定するページは、検索ユーザーの地域に対応するコンテンツが存在しない場合にユーザーをリダイレクトして、言語と国を選択できるようにするページか、デフォルトとして表示することを想定したコンテンツのページにすることが考えられます。当然、すべてのページにローカライズ版があるわけではないでしょうから、サイトの一部にのみ hreflang アノテーションを設定しても、まったく問題ありません。

では、サイト所有者は x-default をどのように活用できるでしょうか。適切なユーザーに的確なページを表示する際のランク付けに x-default がどのように活用されているかはすでにご存じでしょうが、できるのはそれだけではありません。

1. URL の検出

ここでは詳細な説明は行いませんが、hreflang アノテーション(x-default を含む)で指定した URL は、URL の検出に使用される場合があります。これは、サイトのローカライズされた URL がすべて適切にリンクされていることを確認するのが困難な場合など、複雑な構造を持つ大規模なサイトで有効です。

実例を示すと、次の例では href 属性が抽出されるため、クロールの対象となります。

<link rel="alternate" href="https://example.com/en-us" hreflang="en-us" />
<link rel="alternate" href="https://example.com/country-selector" hreflang="x-default" />

2. コンバージョン

お客様の目標はおそらく、ページにアクセスしたユーザーをなんらかの方法でコンバージョンすることでしょう。Ryte ではコンバージョンを次のように説明しています。コンバージョンとは、「企業によってあらかじめ目標として定義された操作が行われた結果」である。たとえば、「嵐が丘」に関するエッセイが掲載されているページにユーザーがアクセスした際に、エッセイの大部分を読んだユーザーをコンバージョンとしてカウントすることが考えられます。もちろんコンバージョンには多くの形式が存在するため、目標を定義するのはお客様自身です。

ただし、このエッセイをドイツ語でのみ公開している場合、ドイツ語を読めないユーザーをそのページでコンバージョンできる可能性は低いでしょう。そのため、他のなんらかの方法で実際にコンバージョンできる可能性がある別の場所に、それらのユーザーをリダイレクトする必要があります。このような場合に hreflang="x-default" を使用して次のように設定します。

<link rel="alternate" href="https://example.com/de/stürmische-höhen" hreflang="de" />
<link rel="alternate" href="https://example.com/lang-selector" hreflang="x-default" />

hreflang について詳しくは、Google のドキュメントを確認してください。x-default の詳細についても説明しています。hreflang について Google 担当者とチャットすることをご希望の場合は、Google 検索セントラルのフォーラムまたは Twitter でお知らせください。